#41 心理的安全性を生み出す2つ目、3つ目の因子を大公開!

心理的安全性を支える「助け合い」と「挑戦」の因子とは?

前回の配信では、心理的安全性を高める「4つの因子」のうち、
もっとも大切で難しいとされる「話しやすさ」についてお伝えしました。
今回は続編として、「助け合い」と「挑戦できる環境」について掘り下げていきます。

因子②:助け合い 〜誰かが支えてくれるという安心感〜

「助け合い」は、チームの土台を作るうえで欠かせない要素です。
人は一人で挑戦し続けることは困難です。
だからこそ、困ったときに誰かが助けてくれる、支えてくれるという実感は、自信や安心感につながります。

例えば、チーム内で「この作業、苦手なんだよね」と事前に共有されていれば、
得意なメンバーがサッとフォローすることもできます。
このように、不得意なことを話しておける環境=話しやすさが前提となって、助け合いが成立します。

何気ない「手伝おうか?」「分からなかったら聞いてね」といった一言や、ちょっとしたメモでも、
そこには大きな意味があり、チームの安心感と連携力を高めるきっかけになります。
ただし注意したいのは、「何かあったら言ってね」という声かけが形骸化してしまうこと

いざ困って相談しても「今は無理」と冷たく返されてしまうようでは、信頼関係は築けません。
仮に今は対応できないとしても「今日中は難しいけど、明日なら時間作れるよ」といった伝え方が大切です。

因子③:挑戦できる環境 〜失敗しても大丈夫、だから挑める〜

次に紹介する因子は「挑戦できる環境があるかどうか」です。これは、助け合いと密接に関係しています。

挑戦には安心感が不可欠です。
たとえば、バンジージャンプに挑戦する時、「このロープは10回に1回切れます」と言われたら、飛べませんよね。
でも「絶対に大丈夫、命の危険はない」と保証されていれば、人は恐怖を乗り越えてチャレンジできるものです。

これは職場でも同じです。
「このチャレンジ、失敗したら終わり」と感じるような環境では、人は身動きが取れません。
一方で、「失敗してもチームがサポートしてくれる」「助けてくれる人がいる」と思えると、ぐんと挑戦しやすくなります。

上司と部下の関係性も「対等な人間同士」として見る

挑戦を促す安心感は、上司・部下の関係性にも現れます。
上司が部下に安心感を与えることはもちろん大切ですが、
部下からも「助けますよ」「声かけてください」と働きかけることが、双方向の信頼関係を生み出します。

人間関係の基本は「対等な人間同士」。
年齢やキャリアは違っても、得意不得意、持っている価値観もさまざま。
自分が得意なことで誰かを助け、誰かの得意なことで自分が助けられる
その循環がチームを強くしていくのです。

他部署や外部の力も「助け合い」

自分たちのチームの中だけで完結しないこともあります。
そんな時は、他部署や外部の専門家にサポートを頼るのも「助け合い」の一部。
自分たちの「へこみ」を埋めてくれるパズルのピースを探すように、
視野を広げて人とつながっていくことが、良いチーム作りのポイントです。

助け合いの第一歩は「声をかけること」から

「今、大丈夫?」「困ってることない?」そんな一言が、助け合いのきっかけになります。
言い方にもコツがあります。
「大丈夫だよね?」と期待を込めた聞き方だと、本当は困っていても「大丈夫です」としか答えられません。

「何かあったら言ってね」と投げるのではなく、
「最近どう?」と気遣いを見せるような聞き方の方が、本音が出やすくなるのです。

また、私が開発した「エモトーク」のような感情を可視化するツールを使うのも効果的。
特に感情表現が苦手な人同士でも、自然に気持ちを伝え合えるきっかけになります。

挑戦は、支え合える関係性の上に咲く

挑戦には、必ず安心感が必要です。
そして、その安心感は日々の「助け合い」や「声かけ」から生まれます。
人が安心してチャレンジできる職場とは、弱さを出しても受け入れてもらえる環境がある職場。
話しやすさ、助け合い、そして挑戦。
この3つは、それぞれが独立したものではなく、しっかりとつながりあっているのです。
次回はいよいよ最後の因子、「新しい価値観を受け入れられるか」について深掘りしていきます。お楽しみに!

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