#52 新しく職員を迎えた上司が活かすべきこととは!?

新年度のチームづくりに大切なこと「ゼロからのチーム」に学ぶ心理的安全性

全国の新入社員たちが一歩を踏み出した4月1日、今年は荒れた天候の中での入社式となりました。

嵐のようなスタートを切った2025年度。

その後の1ヶ月で、彼らがどう成長したのか、周囲の関心も高まっている頃ですが、

私自身も新規事業として飲食店を立ち上げ、まさに「ゼロからのチームづくり」を経験しました。

オープン初日からエプロンを手に奔走する日々の中で見えてきたのは、
「目立つ人」だけが成果を出すわけではないという、大切な気づきでした。

 

経験者が目立つ中で、静かに力を発揮する人たち

飲食業界では、経験者と未経験者の差が如実に出やすいものです。
私の店舗でも、主婦や飲食経験者がリーダー的に動きやすい一方、
学生やフリーターなどの若いスタッフたちは、最初こそ目立ちませんでした。

ところが、1ヶ月を経てみると、
若いスタッフたちの「理解力」や「観察力」が際立ってきました。
1度教えたことをきちんと覚え、ミスが少ないんです。
派手なパフォーマンスはないけれど、確実に職場に良い流れを生み出していたのです。

 

「みんなで決めよう」が生む主体性と連帯感

新店舗という「前例のない現場」では、日々の運営そのものが実験の連続です。
昨日決めたルールが、翌日には変更される。
そんな変化の中で、私は「みんなで決めよう」という姿勢を貫きました。

たとえば、
厨房の食材配置ひとつとっても、左利きのスタッフが使いやすいように考慮する。
伝票の導入を現場の声から決める。
こうした参加型のスタンスが、スタッフたちのアイデアを引き出し、
「自分がこの店の一部である」という感覚を育てていきました。
 

ルールは目的ではなく、心地よく働くための手段

組織でありがちな落とし穴に、「ルールを守ること」が目的化してしまうことがあります。
しかし、本来の目的はルールによって“みんなが気持ちよく働ける”ようにすることです。

私の店舗でも、
「あの人はできる」「この人はまだできていない」とラベルを貼ってしまいそうになる瞬間がありました。
しかし、目立たない人の中にも、「次は何をすればいいか」を自然と考え、行動している姿があったのです。

 

心理的安全性が、チームを強くする

重要なのは、誰もが意見を出せて、誰もが安心して働ける「心理的安全性」があることです。
トップダウンではなく、ボトムアップの意見が歓迎される空気は、人の主体性を育てます。

「新しいスタッフの中には、まだ自信がなかったり、
声を上げるのをためらっている人もいるかもしれません。

だからこそ、こちらから『何か困ってない?』『こういうのどう思う?』と声をかけていくことが大事なんです。

 

ルールは守ることが目的ではなく、皆が気持ちよく働けるための手段であり、
上司の姿勢や声かけ次第でチーム全体の空気が変わります。
 
・心理的安全性が、チームを強く、働きやすくするカギになる
・「みんなで決める」ことでチームの一体感が生まれる
・経験や年齢に関係なく、個々の良さが光る場をつくることが大事

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