どうして結婚するのか?

結婚の本質を考える:幸せな家族を築くためのレシピ

結婚する理由、考えたことありますか?

今回は、「健やかな時も、病める時も。」の本当の意味についてお話しします。

 

教会の結婚前カウンセリングの意義

教会では、結婚が決まったカップルに対して
「どうして結婚したいと思ったのですか」とか「どうしてこの人を選んだのですか」といったを質問します。
すると多くの人は「この人が好きだから」や「子供が欲しくて」とお答えになります。

ですが、「好きで結婚するということは、嫌いになったらもう別れてしまうということですか?」
「結婚しても必ず子供を授かるなんて限りませんよ、その場合のことも考えていますか?」と伝えると、
ほとんどのカップルはそこまでイメージできていません。
しかし、最初は結婚する理由を聞かれてもよく分からない状態のカップルでも、教会との対話を重ねていくにつれて
理解を深めていきます。
 
こうして結婚する理由が明らかになると、結婚式の当日に「この人と生涯添い遂げることを誓いますか」と聞かれたときに、
心の底から「はい、誓います」と自信を持って答えられるようになります。

 

教会での結婚カウンセリングの進め方

教会では、結婚する理由をうまく答えられないカップルに対して、一緒にその理由を考えていきます。

結婚の理由があやふやになる主な原因は、結婚前にお互いの考え方の違いが明らかになるからです。
例えば、食事の取り方一つをとっても「短時間で済ませたいタイプ」と「時間をかけてゆっくり楽しみたいタイプ」がいます。
これは育った環境によって形成された価値観の違いです。

カウンセリングでは、一つ一つの行為に対しての妥協点を見い出していく作業を行っていきます。
けれども、実はこうした価値観の違いより「何のために結婚をするのか」という質問に対して合意ができているか?
ということの方が大切です。

  

「健やかなるときも、病めるときも」結婚相手の選び方

婚活の現場で「どうして結婚したいのですか」と尋ねると「経済的に安定したいから」というような答えをよく耳にします。
そのように結婚をとらえると「より年収の高い人がいい」とか「子供が多く産める若い女性がいい」というような条件で
相手を探すことになります。

しかし、人生は予測不可能です。
年収の高い相手と結婚しても、その人が失業してしまうことも起こり得ます。
若い人と結婚しても、子供を授からないこともあるのです。

もしも自分が望んでいた結婚生活が実現しなければ、その時点で生活は成り立たないということになってしまいます。
結婚の基準によっては、長く結婚生活を続けていくための要素が足りないということになってしまいます。

教会での結婚式では「健やかなるときも、病めるときも、真心を尽くすことを誓いますか?」と聞かれます。
これは、相手に対して自分が望んでいたことが叶わなかったとしても「やはり、私はこの人と生きていくことを選びます」と
言えるかどうかを尋ねているのです。

つまり結婚とは「自分が生涯添い遂げたい人はどんな人か」ということを深く探っていく壮大な作業といえます。

 

結婚の本質を理解すればうまくやっていける

結婚の本質をしっかり確立していれば、結婚後に夫婦関係で問題が起こったときにも、家族としてうまくやっていけます。
また、相手の現在の収入や年齢が結婚相手を選ぶ条件ではなくなり、細かいことが気にならなくなってきます。

ただし、婚活中の方々にこういった話をすると、最初はポカーンとしてしまいます。
そういう視点が今までになく、思ったこともないからでしょう。

実際、結婚するまでは「結婚して絶対に幸せになる」と言っている人でも、
「年収の高い人と結婚して、とても幸せだと言っている人が周りにいますか?」と聞くと、皆黙ってしまいます。

 

結婚の本当の目的とは

私たちは、結婚の本当の目的を「人間関係の最高峰へ到達すること」と考えています。 

夫婦関係には、人間関係に必要なすべての要素が含まれています。
そのため、夫婦関係を良好に保つことができる人は、他のあらゆる人間関係においても成功を収めることができます。

結婚とは、人間関係の最高峰を目指し、お互いを高め合っていく過程です。
家族は、一人が二人になることで小さな社会を形成します。
夫婦は共に、どのような社会を築きたいかを考え、その実現に向けて協力し合うパートナーなのです。

 

理想のパートナーシップになるために

どのような人生を送りたいのかを話し合える関係を結婚前に作れると非常にいいと思います。
一方的ではなく、話し合いでよりよくしていこうという同じ気持ちで向き合えるパートナーであるといいですね。
逆に、自分のことばかり考えて「あいつはなにもやらない、私の方が頑張ってる」というようなことを言っているパートナーとは、
長期的な関係を築くのは難しいでしょう。

しかし、現実には誰もが完璧ではありません。
時には愚痴をこぼしたり、相手の努力を見落としたりすることもあるでしょう。
そんな時こそ、自己反省の機会として捉えることが大切です。

目の前のパートナーに対して、実際には心の中では思ってることと全く逆の態度を取っていることに、
まず自分たちが気付きましょう。
相手とのコミュニケーションがうまくいかない理由や相手を尊重できない理由を、少し深く観察して理解してみてください。
すると、相手との関係性がよりよくなっていくと思います。

 

結婚の本質は、人間関係の最高峰を目指すことです。
 
単なる条件のマッチングではなく、価値観の共有と生涯を共にする決意が必要になります。
お互いを理解し高め合える関係を築き、より良い夫婦関係を構築してください。

  

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