#44 心理的安全性を生み出す伝え方教えます!!

引き継ぎや新体制に備える春 〜「伝え方」で心理的安全性を育てるコツ

3月に入り、いよいよ年度末。春の訪れとともに、職場では人の動きが活発になる時期です。
社内異動、チームの再編成、新入社員やインターンの受け入れなど、これから環境が大きく変わっていくタイミング。
こうした変化の中でカギとなるのが、「伝え方」です。

「知っている側」と「知らない側」のギャップを意識する

新しくチームに加わる人との関わりで、最も気をつけたいのは「情報の非対称性」です。
すでに仕事やチームの文脈を知っている人と、初めてそこに加わる人とでは、前提となる情報量に大きな差があります。

つい「これくらいは分かっているだろう」と思って説明を省いてしまいがちですが、それでは伝わるべきことが伝わりません。
結果として、相手の理解や納得が追いつかず、ミスや混乱が生まれる可能性があります。
大切なのは、自分が何を言ったかではなく、相手が何を受け取ったかを基準にコミュニケーションを設計すること。
これが、誤解や摩擦を防ぐ第一歩です。

引き継ぎのときに意識したい「3ステップ」

職場での引き継ぎや新しいメンバーへの説明は、以下のようなステップを踏むことで、よりスムーズに進められます。

① まずは「チームの役割」から伝える

いきなり業務内容に入るのではなく、まずはチーム全体の役割を説明しましょう。
例えば、自分が配属されたのが総務、営業、経理など、どの部門なのか。
そして、その部門が会社全体の中でどんな役割を担っているのか。

② 次に「個人の役割・期待されていること」

そのうえで、今回配属された本人にどんな役割を期待しているのかを明確にします。
「あなたにお願いしたいのは、こういう部分」「こういった成果を目指してほしい」といった形で、
責任とゴールを共有します。

③ 最後に「具体的なタスク」

ここで初めて、日々取り組む具体的な業務内容に入ります。
「この業務は、チームの役割のこの部分を支えるためにある」という文脈を持って説明すれば、
相手も納得感を持って取り組むことができます。

ゴールを見せてあげると、自発性が生まれる

よくあるのが、
「とりあえずマニュアル通りにやってみて」
「まずはこの作業だけやってみて」
というような段階的な指示。

しかし、このやり方が合う人もいれば、
「この仕事って、どこに向かってるの?」と不安になる人もいます。

特に自発的に動ける人材にとっては、
「このタスクの目的は何か」
「どんな成果を目指しているのか」という
ゴールのイメージが持てることがモチベーションに直結します。

最初に全体像を共有することで、「この部分はこう進めよう」と自ら考え、動いてくれる可能性が高まります。

指示は“塊”で渡し、「なぜ?」を丁寧に説明する

小刻みに指示を出すよりもまずは、
「こういう理由でこの仕事があり、その中であなたにはこれをお願いしたい」
というように、“目的→役割→タスク”の順で伝えるのが理想的。

それぞれの作業が何に繋がっているのかを理解することで、相手の理解度も深まり、
結果として自律的な行動に繋がっていきます。

春の変化の時期こそ、「伝える力」で差が出る

春は、変化の多い季節。
だからこそ、「相手の立場に立った伝え方」を心がけることで、
心理的安全性を高め、チームの信頼関係を築くチャンスにもなります。

これから引き継ぎや新人の受け入れを控えている方は、ぜひこの「伝え方のコツ」を実践してみてください。
「伝え方のコツ」は『心理的安全性を生み出す伝え方』の書籍にも記載してありますので、ぜひご参考に♪

説明の順番を少し変えるだけで、相手の安心感や納得感はぐっと高まるはずです。


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